昔から、ミュージシャンをやるとなると、音楽以外の仕事を辞めて東京に上京して、お金は厳しいけどミュージシャンやってますというような形がかっこいいという風潮があります。
お金は苦しいけど、頑張って音楽やってます、的な感じでしょうか。
僕自身も人生の中で何度か今の立場を捨てて音楽活動に専念したい!と思ったことがあります。ひょっとすると、このブログを見ていただいているということは、少なからずそういう思いをあなたが抱いているということかもしれません。
私はそういう生き方自体を否定しようとは思っていません。ただし、そういう生き方の他にも、タイトルに書いたような、両立させる生き方も選択肢に含めてもらうことを提唱したいという思いで書いています。
私は
①大学生の時
②サラリーマンになって数年経った時
にそれぞれ人生の転機がありました。
一つ目の大学生の時、とある音楽スクールに通い始めた頃にこういう気持ちが芽生えます。
「大学を辞めて音楽学校に行きたい!」
しかし、親からの反対に合い、また当時ギターも上手くなかったこともあり、すぐに諦めました。
次に、二つ目のサラリーマンになってから数年が経った頃、音楽講師をやりたいという思いが強くなり、働きながら講師をやることを考えるようになりました。
そして講師になるために頑張っていたのですが、当時は残念ながら今と違い仕事を複数やることは悪と考えられていた時代。
そして、現実問題として音楽講師だけで食べていけないことも思い知り、泣く泣く音楽講師を諦めることにしました。音楽を続けるには資金的、そして時間的に余裕がないと出来ないことから、サラリーマンを辞める事でその二つが無くなってしまうと判断したのです。
しかし時代は変わりました。今や一つの会社、一つの仕事に執着することのリスクが声高に叫ばれるようになりました。また働き方改革で時間に余裕が作りやすい環境も生まれてきています。
そして今、私は当時諦めた音楽講師としての活動に向けてまた動き出せています。更に当時は想像もしていなかったイベンターとしての活動も行えています。本当に人生は何が起こるかわからないですね。
これらの活動が出来ているのも、サラリーマンとして仕事をしていることにより、安定的に資金と時間が作れていることが大きいと考えています。
そしてサラリーマンで得た収入をただ浪費するのではなく、新たな価値を生み出すために使えるというのは、この上ない幸せだと思います。
ちなみに先日、人間ドックを受けてきました。やはり何をするにも健康第一ですからね。
これも会社員だと会社の福利厚生で無料、または格安で受診できます。
一方、ミュージシャンとしてのみで活動するとなると、会社員と同等の支援を受けられないため、人間ドックを受ける場合、最低でも数万円程度は自己負担しなければなりません。
ということで、ミュージシャンとサラリーマンを両立することのメリットはたくさんあります。
今学生の方でも、将来的に定職に就くかミュージシャンになるかという選択をする場合、同じように両立させることで得られるメリットも考慮して、慎重に判断して欲しいなと思います。
音楽活動だけで食べていける方というのは本当に一握りです。実際に名前が売れている方でもなかなか厳しい環境にあります。
無理して音楽活動一本にした結果、資金が足りなくなりバイト三昧の日々になったり音楽を辞めてしまったらするのであれば、定職を持ちつつ音楽活動をやる方が確実に長く音楽をやっていけると思います。
このブログを通じて、才能あるミュージシャンが資金や時間の問題で音楽を辞めるという状況が少しでも減ってくれたら嬉しいなと思います。そして、もっともっと音楽文化を拡大してもらいたいなという想いでこのブログを書きました。
もちろん私も微力ながら音楽を楽しまれる方や音楽をされる方が少しでも増えるよう、これからも頑張りたいと思います!